「あ、化粧してる~。中坊のクセに~。」
「マツ毛にね、マスカラ塗ったの!似合う?」
「これから更に濃くなって、うちの姉ちゃんみたいになるんだろうなぁ~。」
「なれるならなりたいよ、てか何?」
さっき生まれて初めてしてみたマスカラを気付いてくれて、つい話が反れたけど岬ッチのことなら早く聞きたい。
「さっき岬ッチに美紀と付き合ってんの?って聞かれたさ~。」
「え?」
話題の内容よりも岬ッチの口から私の名前が出たことが嬉しくて、それだけで顔がポッと赤くなる。
でも舞い上がってる場合じゃない内容で、直ぐに聞き返す。
「なんて答えたの!?」
「どうだろね~って答えた~。」
赤くなった頬がいきなりサーっと青くなる私の忙しい顔色。



