意識をして過ごした春休み、確かに頭は翼でいっぱいだったハズなのに。
好きだと認めた私の頭はこんな簡単にもろく崩れて、決めたと思った決断がピシッと音を立てた。
ヒビが入った。
目に見える程の亀裂が入る。
岬ッチの存在全てが好きだったあの頃。ただ進まない私に出る幕なんて無くて、見ることしか出来なかった。
会話した内容、一字一句覚えている。
……今でも覚えている。
「しゅうちゃん……それ、どっちから?」
「ん~。岬ッチからだわ。」
「……なんで?」
震えそうな声でしゅうちゃんに聞くほど、動揺していた。まっすも曇った表情をしている。
「わかんないな。遠山の事、重いとは聞いたことあるけど。詳しくは知らない。」
……重い?
何が?体重が?そんな訳ないよね。
「好きが重いんでしょ。」
まっすが曇った表情の中に冷静に話す。
好きが………重い。



