片想いだったね



新しい二年のクラス。


仲の良い子もいれば、全く喋ったことが無い子もいる。ただどんな子がいても、私はまっすがいるだけで心強かった。



教室内を見渡すと、春休みが明けて大人っぽくなった子。眼鏡からコンタクトに変わった子。茶髪になった子までいて面白い。


「高木、まっす、また同じだなっ!」


しゅうちゃんが私達に声をかける。


「俺、仲良い奴少ないんだけど。まっす達と一年つるむわ~。」

「嫌だよ~。スカート履いてないじゃん。」


まっすとしゅうちゃんが笑いながら席に着く。私は翼にいつ返事をしようか迷ってボーッとしていた。


翼の家に電話をしようと、春休み中毎日悩んでいたけど結局かけられないまま今日まで伸びてしまった。


むしろ翼は学校に来るのか、

それすらもわからない。





早く逢いたいのに……。


私は完全に翼に想いを寄せる女の子に変わっていった。