「意味不。」
「翼、キモい。」
私もまっすも相手にしないで玄関に向かう。階段を降りるパタパタ忙しい音。
「な~んでわかんないかな~。」
翼がぶつくさ独り言を言いながら私達の後ろをついてくる。
「てか翼、武山達は?私まっすと帰るし。」
三階から一階へ、そして玄関までが翼といたけどそれ以上の予定に翼は勿論居ない。
「美紀、コンビニ行こ、多分飲み物無いし。」
「うん。」
「付き合ってって言ってんだけど。」
下駄箱から取り出したローファーを、漫画のようにバタバタと落としてしまった。
思わぬ言葉で手に力が入らないと知った。
それくらい、突然過ぎた。



