片想いだったね



「景子は?」


まっすが翼に聞く。


「止めてよ~。まぁじ超ウザいし~。もう無理だし~。さっき告られたけどフッてきたし~。」


「「は?」」


「だからもぉ張り付くの止めてねって優しく言ってきたし~。」




なんか頭がついていかない。


そもそも景子ってまだ翼に告白してなかったんだ、そして今日告白してフラれたんだ。


理解しようと頭のなかで自分で一から説明してく。


「でもそれで諦めないのが景子だけどね。」


まっすが関係ないけどって自分の席に座って帰る準備をしていく。


「それじゃ困るんだよね~。俺の学生ライフぶち壊されるじゃん?」

「あ、まっす内山は?」

「今日先輩の見送りで一緒に帰れないから、美紀一緒に帰ろう。」

「うん、あ、家行って良い?」

「ねぇ、聞いてる~?俺の話~。」




アハハって笑いながら皆鞄を持って教室を出る。


同級生はほとんど帰っていて、私達の声が廊下に響いて、歩く音すらも聞こえてくる。




「美~紀~。」


翼が私の名前を呼ぶ。