意識するのも間違ってる。
ただ男の子と並んで帰るのなんて初めてで、まして翼は凄い人気があって。
良いところなんて知らないもん。
悪い噂ばかり聞くもん。
でも可愛くない私を、どうしてあの時から構ってくれるようになったの?
急に、
普通でいられたのに、突然何も話せなくなる。
「バス停発~見。」
「……うん。」
バス停には何人もの生徒が待っていて、こっちをチラチラ見られてしまう。
「俺らカップルみたいじゃん?ウケる~。バス停まで送った優しい彼氏みたいな?でも家まで送らないヘタレですけど~。」
「声大きいって。じゃあ……また明日。」
「バス来るまで待とうか~?」
「いいよっ、いいからっ。」
「オッケ~。また明日ね~、バイビ~。」
そう言って翼は自転車に乗ってバス停から暗い歩道に消えていった。
私は、
その姿を見えなくなるまで見つめていた。
この感情がなんなのか、答えが見つからないまま。



