片想いだったね



枯れた葉っぱが道によく転がっている。


外は寒そう。部室の取り付けられている暖房の周りを部員で囲み、雑談や基礎練をする。


私初級中の初級、マウスピースの練習からトロンボーンに設置して音を出していく。


意外にも楽器の世界にハマり、黙々と練習をしていた。


夢中になると、忘れられる気がして。


夢中になると、考えなくなるような気がして。



「合わせるよ。」


まっすがトランペットを持ってきて、出来る限りの曲を吹いていく。



「あらら、一年が頑張るなら私たちもしなきゃでしょ。」


と、数少ない二年生達も私とまっすが吹いていた曲を一緒になって吹いてくれた。


楽しい反面何かを一生懸命したかった。


何も取り柄もない私が出来る限りのことを一生懸命何かをしたくてたまらなかった。