なんで知ってる?


とか言いたいことはあるけど、サヤにはなにも言えない。


だけど、


サヤの言葉に再び目を見開いた。


「でも、ムダだよ。あの二人付き合ってるから


この間、みちゃった。」



ーーー保健室でキスしてるところ

最後に怪しく笑うと、じゃあね、と手を降って俺から離れた。



その瞬間、肩の力が抜けた。

全てがどうでもいい。

どうでも良かった。
力なく笑うと歩きだした。




だけど俺はしらなかった。



「あたしの嘘を信じるなんて
ホント単純」


サヤが帰り際に放った言葉を。