お願いだから、抱かないで




最悪。


「あ、綾斗くん!お食事でも行かない?」


徹也から視線を逸らすと、一直線に綾斗くんを見つめた。


尋常じゃないほど鼓動が早い。


なんでこんなにタイミングが悪いんだろう。


つくづく自分のタイミングの悪さに嫌気がさす。


「そうしようか」


綾斗くんはいつもの明るい笑顔で答えてくれたのに、上手く笑えない。


「あぁ!綾斗くんっ」