お願いだから、抱かないで




「この映画、恋愛ものなんだけど…椎ちゃん好きかな?」


「え?うん!」


予告が半分くらい流れた時に、思い出したように綾斗くんは喋る。


「良かった。クラスの女子がこの映画の話しててさ…」


そこまで話すと、本編が流れた。


意外と予告終わるの早いな。


あたしは改めてスクリーンに視線を向けた。