「はい」


「あ、ありがとう」


なんとか席に着けて、やっと落ち着いて映画がみれそうだ。


綾斗くんは飲み物を買ってきてくれたみたいで、それを受けとる。


そういえば、これってなんの映画だろう。


誘われたくせに、なにも知らないや。


予告が流れる。


あたしは綾斗くんがくれた飲み物を口に含むと、黙ってスクリーンを見つめた。