ギュッと目をつぶったそのとき── 「てめぇなにしてんだよ!!!!」 ガシャーン、という音がして、あたしとせの男が引き離された。 そして、あたしはやさしく抱きしめられた。 「……だっ…れ……??」 涙でぼやける視界に見えたのは、心配そうにあたしを見つめる瑞希の顔だった。 「……大丈夫かっ?なにもされてねぇ?」 あたしの身体中を触る瑞希に、安心感からか、思わず抱きしめかえしてしまった。