「―――それが、今のオレ」 だせぇだろ? そう悲しげに言う瑞希に、あたしはなんて言えばいいのだろう。 なにも言えない。 いつもの瑞希はどこにいったのか。 目の前にいるのが瑞希だとは思えなかった。 あたしは今まで、瑞希の弱いところなんて見たことないし、あるのかさえ疑問だった。 だけど…… 瑞希も、やっぱり人間だよね… 弱いところが、ちゃんとある。 あたしに見せてくれた。