30分後に、やっと開放されたあたしは、あっちゃんの教室に向かった。


あっちゃんは居なかった。


仕方なく、自分の教室に荷物を取りに向かったあたし。


「おかえり」

あっちゃんは、あたしを待っていてくれた。


三年生が、誰も居なくなった校舎の中、あたし達は手を繋ぎ、下駄箱までゆっくり歩いた。


校門を出て、坂を下りたら、彼が車で待っている。


だから、何か言うなら今しかないョ?


ねぇ、あっちゃん。


あたし達、さよならしちゃうョ?