「知り合ってあまり経ってないけど

 君の事スキカモ……」


私は驚いたし嬉しかった…
だって好きだから。




でもね…
この恋は叶っちゃいけないんだ。
絶対に…………。




君が働くホストクラブは
恋愛禁止。
客が嫉妬するから。


「無理かな……」

でもこのくらいの
壁なら大丈夫だった。

私達はまだ付き合ってはない…
私が自分の気持ち隠してるから。

じゃないと怖いんだ。
君から抜け出せなくなりそうで…
好き過ぎるから…かな。


いつも通り君とメールしてた。
でも君とは違う人からもメールが
来たんだ。

君のホストクラブのNo.2の人。
枕営業とか後輩イジメとかしてるって
以前、君は教えてくれた。

「君と僕の店のNo.1の事、
 社長に報告したから。
 これで僕はNo.1だよ」


血の気が引いていくような感じがした。
“恋愛禁止”破ったことが
ばれるとは思ってなかった。
君も誰にも言ってないって言った。


君は親の借金を返す為に…
妹さんの入院費の為に…
ホストで働いていた。

掟を破ったら君は
ホストでいられなくなる。
家族を支えるお金が無くなる。

私さえいなければ…。