海と桜の奏 ~Pure・Harmony~

私もテロテロと自分の席に戻る最中、そんな事を考える。


もうちょっとで席に着くという所で、グイッとアイに引き寄せられてしまった。


「ちょっと海!アンタ桜土君と何を話してたの!?」


「ただ歌聴かれただけじゃ無かったんですか!?」


目をキラキラ輝かせたアイと小梅に詰め寄られ、思わず苦笑いを浮かべる私。


「あのね…」


とりあえずさっき言いかけた事を、ちゃんと伝えた。


桜土君に歌ってるのを見られ、桜土君がピアノを弾く代わりに私がソレに合わせて歌う事。


全部話し終わると、2人は顔を見合わせ……


――――ガッ!