海と桜の奏 ~Pure・Harmony~

クラス中の人達の注目を浴び、恥ずかしさでホッペが熱い!


恐らく真っ赤になっているであろう頬を見られたくなくて、私は短い髪の毛を必死に顔に押しつけていた。


「桐生、悪いんだけど今日早速歌ってくれないか?」


「えっ!?」


き、今日!?


もうちょっと余裕あると思ってたのに、もう今日いきなり!?


「桜土君、今日はちょっと……」


申し訳ないけど断ろうとすると、桜土君は胸の前で手をブンブンと振った。


「あーーいいよ!実はオレ月・水とピアノ習ってんだ。だけど今日ピアノ無いから、やりたかったんだけど…仕方ないよな」