海と桜の奏 ~Pure・Harmony~

ウ~~~ンと唸り、どうしたら桐生を納得させられるか考えた。


「じゃあ………オレもピアノ弾くから……ソレに合わせて歌ってくれないか?」


無い頭を振り絞り、やっと出した結論がコレ。


あまりにバカバカしくて、自分に呆れ返った。


何言ってんだよオレ………


こんなんで桐生がオレの前で歌う事、OKしてくれるワケ無いじゃんか。


「ごめんごめん。今の無し。えっとそれじゃあ―――「……弾いてくれるの?」」


へっ………?


「桜土君、私が歌ったら――――…またピアノ弾いてくれるの?」


真っ直ぐな瞳の桐生と目が合う。