この世のものとは思えなかった。


忘れ物した事に気づき、虎と俊哉に断って教室にUターン。


廊下を小走りで進んでると、誰かの歌声が耳に届いた。


歌声はオレ等のクラスから聴こえて来て、ソッと中を覗く。


歌っていたのは桐生で、横顔はハッとする位輝いてて………


オマケに歌も、マジでオレが今までテレビやCDで聴いて来た歌手の歌声よりも何倍も上手だった。


桐生が歌い終わった後、思わず声をかける。


パニックになってる桐生を半ば強引に音楽室まで引っ張って、ピアノ聴かせたんだけど………スゲェ無邪気にベタ褒めされた。