海と桜の奏 ~Pure・Harmony~

一度言葉を切り、冷静さを取り戻す。


鼓動がいつも通りのスピードに落ち着いた所で、また話を続けた。


「オレはこのまま終わりたくない。音楽祭終わってハイサヨナラなんてしたくないんだよ……」


「卓磨君…」


「海―――…オレの傍にいて?これからも」


恥ずかしさで顔が赤くなりそうになるのを必死に我慢しようとしたが、出来そうに無かったので再び海の頭をオレの胸に押しつけた。


これだったら見えないよな。


「あの卓磨君?傍にいてって…私達同じクラスなんだから………」


―――あ…忘れてた。


海、天然だったんだ……