海と桜の奏 ~Pure・Harmony~

「私……音楽祭出るって決めて…アイや小梅や哲兄はもちろん、冬柴君や茶竹君や聡実さんや氷翌ちゃんと色々協力して………楽しかったの」


笑顔のまま、耳に髪の毛をかける海。


なんだか色っぽい仕草に、更に鼓動が速くなった。


お、落ち着けオレ………


「皆にも……卓磨君にも、とっても感謝してます。卓磨君、音楽祭に誘ってくれて――――…ありがとう」


ペコリと頭を下げた海の頬に、かけてない方の髪がパサッとかかった。


ブワッと、オレの全身が暖かくなる。


どうしてだろう……


無性に海を――――…抱きしめたい。