海と桜の奏 ~Pure・Harmony~

だけど未だに興奮状態のたくさんの観客の歓声と笑顔。


アイと小梅、冬柴君と茶竹君のお褒めの言葉。


そして何より――――……


「夢なんかじゃ無いよ、海。オレ達が優勝したんだ」


私の思考を見事に読み取った卓磨君のキラキラ輝く笑顔が、“夢じゃない”と強く思わせてくれた。


「フッ……フェ~~~ン!嬉しいぃ~~~~!!」


感極まった私は、いつもなら考えられない行動をしてしまう。


なんとガバッと、卓磨君の腕に抱きついてしまったのだ。


「う、海!?//////」


瞬く間に真っ赤に染まる、卓磨君のホッペ。