海と桜の奏 ~Pure・Harmony~

「おめでとう海ーー!やったね!!」


「私も嬉しいですよーーー」


キャアキャア無邪気にはしゃいでいる、アイと小梅。


「卓磨やったな!!お祝いだ!」


「お前の奢りでな!!」


冬柴君と茶竹君の言葉に、卓磨君はすかさず反応した。


「なんで優勝したオレと海が奢るんだよ!!」


“桐生さんは入れてないだろーー”と返す冬柴君。


私の頭は、やっと状況に追いついて来た。


「ウ……ソ………優勝……?私達が……?」


ボロボロと洪水の如く溢れ出した涙は、なかなか止まらない。


一瞬、優勝が夢なんじゃないかと思った。