海と桜の奏 ~Pure・Harmony~

自信を体中にみなぎらせ、1位の発表を待つ事にする。


卓磨君はそんな私を見て小さく笑うと、前を向き直した。


『優勝は――――……』


大丈夫…私も卓磨君も、悔い無く全てやり遂げた。


卓磨君のピアノは今まで聞いて来た中で1番上手く、歌ってた私まで泣きそうになった。


私も出来る限り頑張ったし、きっと大丈夫。


奇跡を……信じよう。


体育館中にいる生徒達が、司会者の3年生を見つめる。


そしてやっと……今年の優勝者が発表された。





『見事な歌声とピアノのコラボレーション!2年B組の桐生さんと桜土君です!!』