「大丈夫か?」


「………大丈夫。やれるよ」


海のほのぼのオーラと凛とした強さを受け取り、オレの緊張や不安もフッ飛ぶ。


ホント……強くなったな。


ここ最近海、クラスのヤツ等とも話せる様になって来たし……この音楽祭が成功したら、きっと海の人気は更に上がる。


ちょっとさみしいけど、海の人との繋がりが強くなるなら――――…文句は言えねぇよな。


「桐生さん、桜土君、もう少しで出番だから、呼ばれたらステージに出てね」


「「ハイ」」


実行委員の人の説明に、同時に頷く。


海がスーハーッと、深呼吸した。