海と桜の奏 ~Pure・Harmony~

あああ…だったら桐生がさっきあんなにワタワタしていたの納得出来る!!


「俊哉……」


1秒だけ睨みつけると、俊哉は周りをキョロキョロして、首を捻っていた。


勘鋭いヤツだからな……気づいたか。


「皆おはよう!」


「「「おはようございまーーーす」」」


担任の先生が来て、HR開始。


オレはその間、出来たら後で桐生に謝ろうと考えていた。


桐生に対しては、“好き”って恋愛感情は無い。


だけど気になっているのは事実。


他の女子達に比べて、桐生の事を気にかけてる自分がいるのはきちんと自覚していた。