オレの顔のすぐ下には、海の天然パーマでフワフワなキャラメルブラウンヘアー。


本当にキャラメルの様な甘い香りがして、心が和んだ。


「海……?」


オレが“また一緒に頑張ろう”言ってから、一言も話さない海。


不安になって抱きしめていた体をちょっと離すと、パッチリした大きな目からは、まだ涙が流れていた。


「あっ…ごめんなさい。私ったら夢見てるのかと思っちゃって………」


海は一生懸命泣き止もうとするも、涙は止まらない。


仕方がないので、自分のハンカチをポケットから出した。


「海、このハンカチ使えよ」