海と桜の奏 ~Pure・Harmony~

オレと虎と俊哉の目に入って来たのは、背中を丸めて泣いている雰囲気の海。


浜口が右隣、外山が左隣に座って、慰めていた。


「なんで泣いてんだ?桐生さん」


「知るかよ!」


虎と俊哉と一緒に、海達に見つからない様に物陰に移動。


オレの頭の中は、大混乱していた。


う、海が泣いてるの見るのって、オレが音楽祭の曲ピアノ教室で弾いた日以来だ………


あの時は感動の涙だったけど、今は絶対違う。


じゃなきゃあそこまで外山と浜口が深刻な顔してるワケ、無いもんよ……


「う~みぃ~~、いい加減泣き止みなよーーー」