海と桜の奏 ~Pure・Harmony~

卓磨君は元々人気者で、私はずっと憧れてた。


誰にでも優しくて、しっかりしてて、マジメで爽やかで………


そんな憧れの彼と一緒に音楽祭出る事になって、正直不安もいっぱいだったけど、嬉しさもたくさんあった。


『桐生、頑張ろうな』


『オレンジジュース好きだろ?海。やるよ』


本番に向けて練習重ねて……卓磨君のいい所がより見えて、もっともっと好きになった。


だけど………卓磨君は天才的なピアノの才能の持ち主。


かたや私は……何も無い。


私の歌のレベルは………卓磨君の立派過ぎるピアノに、追いついてるの?