海と桜の奏 ~Pure・Harmony~

皆さん今の会話でお気づきだと思いますが、私と卓磨君は人前では前みたく“桜土君”に“桐生”って呼び合ってる。


いきなり呼び方変わったら、クラスの人達に絶対質問攻めに遭うからだ。


そしたら音楽祭の事話さなきゃいけなくなっちゃうので、以前通りにしてるんだよね。


「アハハ!茶竹君真っ赤~~~」


「そ、外山!黙っててくれ!」


アイが茶竹君をからかい、大笑いする冬柴君。


小梅はどういう状況なのか分かってない様で、首を傾げていた。


「楽しいなぁ……こういうの」


誰にも聞こえない位の声で、ポツリと呟いた。