海と桜の奏 ~Pure・Harmony~

歌う時いい声出す為のストレッチなのか、右腕を左腕で胸との間に挟んで伸ばしていた海が、ピシッと固まった。


「好………好きな人!?好きな人って……私に!?//////」


一気に大パニックになってしどろもどろになった海。


もはや顔は、茹でダコ以上に真っ赤っ赤だ。


「うん……好きな人、いんのか?」


茶色のフカフカのソファーに腰かけて、再度尋ねる。


海はまだ赤いまま、目をキョロキョロ左右に動かしていた。


何やってんだか…オレ。


突拍子も無い事聞いちゃったから、海メッチャ困っちゃってんじゃんか………