海と桜の奏 ~Pure・Harmony~

「皆ごめんビックリさせて……今のは妹の氷翌。中1」


頭を掻きながら元いた位置に座った桜土君は、またため息と同時にノートを取り出した。


「桜土君の妹さん?似てるねーー」


「そうかな?アイツ父親似なんだけど」


「聡実さんは父親似だよなーーー」


茶竹君の言葉に、小梅は“聡実さん?”と首を傾げる。


それに気づいた冬柴君が、「聡実さんは卓磨のお姉さん」と説明した。


「ああ…そう言えば総君が前言ってましたね、海ちゃん、アイちゃん」


「総って?」


「もういいだろ家族の話……今日集まったのは別の事だから」