海と桜の奏 ~Pure・Harmony~

「ああそっか!人間じゃなくて人魚だもんな!!」


最高潮に気分が高揚して、ついつい心の声が口から漏れる。


その時、クイクイと制服を引っ張られた。


ん………?


「さ、桜土君…………離して………//////」


目線をゆっくりと下げると、桐生のフワッとウェーブがかかった髪の毛。


その髪の間から、燃える様に真っ赤な耳が見えた。


「――――っ!わ、わりぃ桐生!!オレ興奮し過ぎてつい……本当にごめん!!//////」


冷静さを取り戻したオレは、急いで桐生を離し、自分の髪の毛をグシャグシャに掻きむしった。