海と桜の奏 ~Pure・Harmony~

猛スピードで立ち上がり、横に立ってた桐生に抱きつく。


「桜土君……っ!?//////」


桐生が困惑しきった声を発するが、オレには届かなかった。


「桐生、お前やっぱりスゲェよ!!オレこんなにピアノ弾くの楽しかったの、ピアノ11年やって初めてだ!!」


マジで、マジで凄かった!!


最初から最後まで声の高さは衰えず、澄み切ってたし……延ばす所はメチャクチャ延びてた。


桐生の歌声がオレのピアノと混じって、オレも弾いてて最高に気持ちが良かった。


あり得ないだろ!こんなに歌上手い人間がこの世にいるなんて!!