"天井の罅……"

尾形はすぐに天井を見た。

天井を見た後、今度は他の鏡を。

そして……

「天井の罅が………」

尾形は気付いたのだ。

"天井にある鏡の内、1枚だけ……罅が長いことに……"

確かに……他の鏡に比べ、天井にある1枚の鏡だけが、罅が長い。

考える暇はない、尾形はすぐに動く。

尾形は天井の鏡を1枚、撃ち抜いた。

「パリンッ!!」

鳴り響く………

それと同時に………

「グワッ……グッ……」

胸の辺りに、激痛が走る……

尾形は痛みに耐え、割った鏡を見た。

すると………

その鏡は他の鏡とは違い、縦が4mあった………

普通の鏡の倍………

「やっぱりな………ここには、124枚じゃなく、123枚しかないんだ………」

だが………

ゲームはまだ、終わらない………

ダミーはどこに?

消えた鏡………

それが……ダミーだ、尾形はそう思った。