“過去に人を刺したことがある”や“バックにはヤクザがついてる”とか、
本当なのか嘘なのか分からない噂があるから、みんな下手に動けない。
そんなやつと………何で愛梨が?
「もしかしたら、あいつ……」
「どこにいんのか知らねぇのかよ」
「だから、それが分からないから朝から探してるんじゃないっすか………って、朔くん?!」
気がつけば―――……走ってた。
どこにいんのか知らねぇし、本当に牧田先輩といんのかも分かんねぇのにバイクのエンジンをつけた。
どこへ行けばいいかも分かんねぇのに、手当たり次第にいろんな場所へ行った。
もちろん見つかるはずもなく………既に辺りは暗くなっていた。
――…そんなとき、後輩から電話がかかってきた。
『愛梨見つかりました!』
「……あぁ、そうか」
『あの!今すぐ来てください!』
「は?」
『とにかく来てください!いつもの公園にいるんで!』
そう言って、後輩は電話を切った。
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