切り落とされた腕を振り払い、彼女は剣を翻して獣の足を刺した。
短い咆哮とともに、獣は退き、転がりながら彼女から離れる。
「こ…の、殺してやろうか…っ!!」
すっかり怒りに満ちた彼女は、もう容赦などしないと宣言するようにその剣を両手で構えた。
「ハハハ、アハハハハハ、アハハァ、アハ」
荒い呼吸を繰り返すが、まだ獣は笑っている。
それに逃げる気は無いらしく、ただ溢れる不気味さが彼女の憤慨を増長させた。
剣の返り血を振り払い、慣れた身のこなしで最後に残った足を切り裂こうを奔った。
ところが。
「ああああ、はいはいっそこまでー!!」
「!?」
突如背後からの間抜けな声と共に彼女は肩を掴まれた。
振り返る前に、彼女を制止する者とは別に、獣と彼女の間を人が阻んだ。


