そう思ったら、
 口にするのは簡単だった。

 気づけば、あたしは叫んでいた。

 後から考えてみれば、
 とても恥ずかしいことをした。

 でも、
 叫ばずにはいられなかった。

 あたしの声を知らんぷりして、
 航太くんは帰って行く。

 あたしは、顔が熱くなるのを感じて、
 どうにかしたくて、

「じゃーねー!」

 そう、また叫んで、家までの道を走った。

 航太くん、
 どう思ったのかな。