「あら、私が頂いてあげるから何も問題ないのよ」


うふふ、と私は横に座っている小夜ちゃん――ストレートの黒髪を腰まで伸ばしている美人さん、彼女は公女のような品があり家にお手伝いさんがいても不思議じゃないような子――に抱き締められた。

「はいはい、いちゃつくのは他所でやってくれよ、お二人さん」

「唄、青がやきもち妬いてるわよ」

「いや、妬いてないから」
「唄が構ってあげないから」
「妬いてないって」
「ごめんね青ちゃん」
「妬いてないからな」


そんな日常的なやり取りをする毎日。