「そ。気ぃつけて行ってらー」
朝方まで帰ってこないってことは、グループ絡みの事だろうから一応。
すると玲は目を細め「ありがと」と微笑した。
「うん、じゃあ行ってきまーす」
「行ってらっしゃーい」
手を振りながら見送る玲に手を振り返しリビングを出る。
そのとたん、待っていたかのようにポケットの中で振動し始める携帯。
メールだと思い、気にせずそのまま玄関に向かう。
でもなかなか止まないバイブレーション。
電話か。
ポケットから携帯を取りだし開くと予想通り Calling と表示されていた。電話だ。
名前表示がない、番号だけだ。
そもそも私の番号知ってる人って限られてるよな…
登録されてない番号からの電話。誰か分からないまま電話に出ると
