慌てて教室に駆け込んだけど
もちろん大幅に遅刻なわけで、
私は物凄く先生に怒られた。

凛ちゃんが怒られてる私を見て
ニヤニヤしている。
結局1限目はほとんど
課外を受けずに説教で終わった。


「 だから言ったじゃんかあ。」
「 だって、かわいそうじゃん。」
「 …本当七菜はお人好しだよね。」


凛ちゃんが呆れた感じで
笑いながらそう言った。


「 あ、でも結局うちは風船
とってあげる事出来なくて
他の人がとってくれたよ!! 」
「 へえ~ 」
「 なんか王子様みたいな人だった。」


凛ちゃんが王子様ねえ…と呟いて
窓の外を指差した。
1年男子が何人かで自販機の方に
歩いていってるのが見える。


「 結人君みたいな人?? 」


指差したのは茶髪で背が高くて
あ、あれ王子様だ。
へえ…名前ゆいとって言うんだ。


「 あんな人って言うかあの人。」
「 え、まじで結人君!? 」
「 うん、あの人だった。」


凛ちゃんが言うには
王子様の名前は井上結人、
1年C組、部活所属なし。
中学時代はバスケ部みたい。

相当有名な人らしい。