そんなに高い所にはないから、
ジャンプしてとろうとしたけど
後少しの所で手が届かない。


木の棒かなんかないかな…。
いや、でもつついて割れたら駄目だし

女の子の表情もまたどんどん
不安そうな顔に変わっていく。


どうしよう。


「 とれないの?? 」


その時、そんな声が聞こえて
誰かがひょいっと風船をとった。

背は高めで、地毛っぽい茶色い髪。
目はぱっちりしていて睫も長い。
…そしてピンチを救ってくれた
王子様みたいな人だと思った。


「 はい。」
「 お兄ちゃん、お姉ちゃんありがとう!! 」
「 もう離すなよ-?? 」
「 うん!ばいば-いっ 」


女の子は嬉しそうに
風船を持って駆けて行った。


「 あの…、ありがとうございます!! 」
「 いいっすよ七菜先輩 」


…七菜先輩??
そういやこの人うちの学校の制服だ。
え??ってか後輩なの!?そういや、
1年生は夏期課外強制参加だっけ。


「 え、てか1年生なら課外は??
遅刻したらまずいんじゃない??
ここの学校課外後に補講あるよ 」
「 それ言うなら七菜先輩もでしょ 」


…そうだった。
うちも遅刻なんだった。


「 じゃあ、先輩またね
補講で会いましょ-っ 」


なんて笑いながら後輩君は
校舎の中に入って行った。

あ、名前聞くの忘れた…
ってゆうかあの人なんで
うちの名前知ってたんやろ??


「 ま、いいか 」


しばらくは王子君、とでも
呼んでおくとしよう。