あたしはつい、月村くんの手を取って端っこに移動させようとする。 でも、ぜんぜん動かなくって… 「あのー、築山?何がしたいの?」 月村くんはあたしが掴んでいる手を見て言う。 「あっ!…べつにそんな意味はなくて…。ただ廊下の真ん中だったら邪魔かなって…」 あたしはバッと月村くんの手を離す。