なぜでしょうか。


いつも、


いつも、いつも、


絶妙なタイミングで彼が来るのは。


好きで。


好きで、好きで、



たまらない人。




「森。」



もう、呼ばないと決めた彼の名前。


不覚にも、呼んでしまう。




「約束、忘れた?」




優しい声で聞く森。


「忘れてないよ。」




「なら、なんで。」




「関係ない。私がなにしようが。」



森が不機嫌そうな顔する。

「昨日の夜から、桜姫は変。」