天然王子とツッコミ姫☆



『こっちは我慢の限界なんですよチクショー……ッ!!』


拳をギュッと握りしめ、言いたい事の8割を腹の底へ押し込んで、小さく小さく呟いた。

いや、本当は言いたい事わんさかあるんだけど…今日は、ね。

ツッコまないってファンクラブの皆さんと約束した訳だし。

なんて悶々と考え込んでる内に、


キーン…コーン……


一時間目の終了をを知らせるチャイムが鳴った。


――よし、一時間目は何とかしたぞ……!!


達成感に溢れながらぐっ、とガッツポーズをしたその瞬間、

「美姫ってば!!」

西山に強く腕を掴まれた。