天然王子とツッコミ姫☆



急速に冷静になる頭。

少しずつ、しかし確かに沸き上がる、西山に対する怒り。

感じていた安心感にすら、なんだか腹が立ってくる。

私はぐっ、と拳を握りしめると


「いや、本当にごめ――ガフッ」

「こんの……

天然馬鹿がぁぁぁぁああっ!!」


その土手っ腹に、一発キツいのをお見舞いしてやった。


……それが可愛くない照れ隠しって事は、気付かない方向で。