急速に冷静になる頭。 少しずつ、しかし確かに沸き上がる、西山に対する怒り。 感じていた安心感にすら、なんだか腹が立ってくる。 私はぐっ、と拳を握りしめると 「いや、本当にごめ――ガフッ」 「こんの…… 天然馬鹿がぁぁぁぁああっ!!」 その土手っ腹に、一発キツいのをお見舞いしてやった。 ……それが可愛くない照れ隠しって事は、気付かない方向で。