恐る恐る振り向くと…

「……あれ、長谷川さんも。二人でどこかに行くの?」

不思議そうに小首を傾げる西山がいた。

その可愛い仕種に、思わず心臓をズキュン!!と貫かれる。

『何その破壊力!!凄いよもう!!あと少しでノックアウトだよ!!』

……って心の中で逆ギレして、うるさい自分の心音から意識をそらすと。

「今から志帆ちゃんに、校内を案内してもらうの」

と言って志帆ちゃんを示す。