入って扉を閉めた瞬間、強く壁に押し付けられる体。 西山に抗議しようと顔を上げれば 「………っ」 「……馬鹿じゃねぇの」 そこにいたのは、冷めた瞳で私を見下ろす西山がいて。 普段は微塵も見せないような色香に、クラクラしてしまう。 「………ねぇ、美姫」 「……ぁ………」 耳にかかる吐息と、落ち着いた声にため息をこぼした瞬間。 「俺の名前、呼んでよ」 彼はそう囁いて、私の耳たぶを甘噛みした。