「あんた、けっこう面白いじゃん!!」


目尻に浮かんだ涙をふきながら、可愛い男の子は、あたしに向かって右手をさしだした。


「僕、古久保楓(ふるくぼ かえで)。
あんたが……煌様に近づかないなら、友達になってやってもいいよ?」


「……え?
お友達!?」


「そう。
見張りにもなるし、それに……」


「……?」


「困るでしょ?
北星に来るたんびに、男に拉致られそうになるのって、どうかと思うよ?」