あたしのことが憎くて仕方がないといった表情であたしを睨む彼に……。


どうしても気になっていたことを聞く。


「あの……。
なんで……あたしの名前……。
それから……。
なんで、あたしがピアノ専攻してるとか……。
知ってるの……?」


だって、こんなこと。


校門で会った男達や、目の前の可愛い男の子が知ってるはずがないんだもん。


だって、桜花でのピアノの授業のときにはいなかったし。